あ、そうそう…

未体験の暗闇が迫る深夜の国道15号線。最近では随分と慣れてきましたが、フト自分が何処を走っているのかわからなくなる感覚に時折襲われることがあります。都心の夜が暗闇を受け容れるようになって丁度二箇月、当初はまさかタバコすら買えなくなるとは想像もできませんでした。そして、それ以上にショックだったのは、自身が煙さえ出ればタバコの銘柄なんてまるで気にしない人間だったことに気が付いてしまったこと…、と、そんな私は品川ラズベリーで責任者を勤めさせていただいている者です。

某アイドルグループの或る女の子が先の震災に触れた自身のブログ記事で表題に引用した言葉を用いて大いに非難されました。詳細は割愛しますが、要は「震災を軽くみてケシカラン」と、まあ、そんなところです。その表現の是非については別にどうでも良いのですが、個人的に思ったのは、そもそも直接被災したわけでもないアイドルが自身のブログで震災に言及する必要があるのかということ、一体誰が彼女らに学者の想像をすら軽く上回った大災害の意見や感想を求めているのか、と。自らブログを記すアイドルを含めたあらゆる公人がこのようなケースで為すべきは自身の安否状況を明確に発信すること(これは義務です)、それ以外には何もありません。実は、そのアイドルグループのそれ以外のメンバーの同様のブログ記事はそのことが徹底されていました。つまり「私は無事です。心配しないで下さい」以外のことは殆んど記されていないわけです。勿論、それは然るべき誰かの指示指導によるものなのでしょうし、場合によってはブログ記事自体が誰かの「代筆」なのかも知れませんが、これが賢明な態度であることは間違いありません。

さて、何を書くべきか?

アタマを悩ませたのは震災後のお店のメールマガジンの内容です。そもそもこんなときに活発な風俗遊びを促すような文章を書いて果たして良いものなのかどうか…、しかし、お店が営業目的で毎日発信するメルマガの意味はそれ以外の何モノでもなくて、その意思を持たないメルマガには存在意義すらありません。私は案外と真面目な人間なので、明快な意味や意図を持たない文章は書けません。普段のメルマガの意味は明快です。「○○が××なのでさあジャンジャン電話を鳴らして下さい!(そして私たちを儲けさせて下さい!)」と、とどのつまりがこれだけの意味内容しか持ちません。勿論、その同じスタンスを貫くこともできたのですが、妙な良識をチラつかせて歯切れが悪くなってしまうのもむしろ具合が悪いかな…、と。

で、試行錯誤の末に至ったのが、件の「賢明なアイドル」と同じスタンスでした。私たちが以前と何も変わらず営業を続けていることのみをただひたすらにアピールするスタンス。「私たちは以前と変わらずこうして営業を続けています。必要があればいつでもご用命下さい」と。実際にどんな文章を書いたのかはもう覚えていませんが、一箇月間くらいはそのスタンスを念頭に文章を考えていたような気がします。そのスタンスが正しいのかどうか、結果的に正しかったのかどうかはわかりません。あるいは如何なる状況であれ積極的な営業姿勢を貫かなかったことを批判されるのかも知れません。ただ、そうやっていつも以上に神経を使って文章を書いているうちに色々と見えてくるものもありました。それが何かを此処に記すつもりはありませんが、取り敢えずは「前向きな何か」だと想像しておいて下さい。

バックミラー越しに映るのは後部座席で化粧直しに苦労している女の子の姿、この暗闇が一体何処まで続くのか、少しも不安にならないと言えば嘘になります。

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