風俗とミソジニー問題を考える

ミソジニーという言葉をご存知でしょうか?

たぶん初耳の方がほとんどかと思うので説明しておくと、「女性蔑視」または「女性嫌悪」と訳されます。女性そのものや女らしさに対する嫌悪や蔑視のことで、こういった考えを持っている人を「ミソジニスト」と呼ぶのだとか。

今回は風俗業界でも少なからず見られる、このミソジニーなる不思議な現象についてちょっと考察してみます。

 

そもそもミソジニーとは何か?

ミソジニーという概念自体はそれほど新しいものではなく、平成31年度の東大入学式でのスピーチで話題を読んだ著名フェミニスト・上野千鶴子さんが2010年に上梓した『女ぎらい―ニッポンのミソジニー―』という本の中ですでに紹介されています。

ミソジニーは、もともとはイギリスが発祥と言われています。

中世時代、イギリス人男性はレディファーストや騎士道精神といった英国の伝統的な慣習のプレッシャーに悩まされていたとか。その重圧から逃れるため、女性とのわずらわしい人間関係から逃れられる女人禁制クラブが存在していたそうです。

こうしたクラブでは男同士の友情が尊重されていました。と聞くと男性同士の同性愛を連想してしまいますが、そうしたボーイズラブは禁じられていたようです。

では何なのかと言うと、ミソジニストの多くは女嫌いでありながら、その反面で女好きという複雑な精神構造を持っているのだとか。うーむ、ちょっとわかりにくいですよね。

つまり、社会においては男性こそが絶対的な存在であり、女性はあくまでセックスの道具としかみなしていない人種。男尊女卑が普通だった昔の日本には大勢いたタイプですが、それがもっと過激になったのがミソジニスト。

筆者はそう解釈しています。世に言う「セクハラ男性」などは、まさにこのタイプにあてはまると言われているようですね。

 

 

風俗におけるミソジニー問題

さて、実はここからが本題です。

風俗好きな男性にはこうしたミソジニストはいないと言いたいところですが、残念ながら風俗とミソジニーはまったく無関係とも言い切れないんですね。

風俗においてミソジニー問題が絡んでくるケースとして、こんな場面が挙げられるのではないでしょうか。

・プレイした後でやたらと説教する
・女の子が嫌がるプレイを強要する
・女の子が傷つくような乱暴なプレイをする

などなど。

togetterにまとめられている下記のツイートなどはその顕著な一例と言っていいでしょう(閲覧注意! かなり不快な発言が出てきます)。

https://togetter.com/li/1250227

もちろん、風俗遊びをするお客様の大半は紳士ですが、一部にはこうした男性も存在することは悲しい事実です。

 

女の子が絡まなくても、風俗とミソジニーが結びつくケースがあります。例えば、先輩サラリーマンが後輩を(半ば強制的に)風俗に誘い、連れていった場合。

こういうことはたまに起こり得るだと思いますが、これも一種にミソジニーなのだとか。

中世イギリスでは女人禁制クラブが盛んだったことは先述しましたが、こうした男性同士の絆や友情を「ホモソーシャル」と呼ぶのだそうです。わかりやすく例えるなら、体育会系あるいは男子校のノリと言ってもいいでしょう。

ホモソーシャルな男たち(つまり、ミソジニスト)は、女嫌いでありながらも「性を支配し、消費する立場にある」ことを誇示する傾向があります。そのため、後輩を風俗店などに「無理やり」連れていくといった行動をとるのだと言われています。

また、ミソジニストは女嫌いでありながら男性同士の同性愛を忌み嫌いますから、無意識のうちに「自分たちは同性愛の関係ではない」ことを確認するために風俗店に連れていく、下ネタを強要するといったセクハラやパワハラをするという説もあるようです。

もうひとつ、風俗とミソジニーが絡むケースに、男性従業員がミソジニストになってしまう例もあります。

先のイギリス社会の例を考えると、あり得ない話ではないでしょう。風俗店で働く男性従業員はキャストの女性に対してナイト(騎士)であることを求められる機会が多いため、そのストレスからミソジニストになってしまう例もまれにあると言われています。

 

 

ミソジニー問題の根本的な解決策

フェミニズムの学者によれば、ミソジニストに陥る要因の多くは「性別役割分担」の概念からきているそうです。つまり、「男は○○すべき」「女は○○すべき」という考え方です。

一般的なミソジニーの解決方法がそのまま風俗に通用するかは何とも言えないところですが、少なくとも「女は○○」といった前時代的な概念はもはや取っ払うべきでしょう。

ミソジニーは風俗業界に関わる我々にとって解決すべき問題ですが、それには日本の社会構造を根本的に変えていく必要があるのかも知れません。

ミソジニーの対義語を「フィロジニー」と呼ぶそうですが、筆者は完全にこっち派です。女性蔑視どころか、もう完全な女性崇拝論者。

「元始、女性は太陽であった」なんて平塚らいてうの言葉がありますが、そう思って女性に接していれば、風俗業界を含めて世の中のフェミニズム問題はほとんど解決するんじゃないかと思いますけどね。

さて、皆さんはどう思われますか?

 

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廓(くるわ)だん吉

風俗雑誌の編集部を経て、現在は風俗&アダルト関連記事のライターとしてウェブサイトをメインフィールドにコラムを執筆中。柔らかい記事からちょっと社会派な硬い記事まで大局的な視点で風俗業界を斬っていきます♪


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