介護職から異業種へ転職|介護経験を活かせる仕事・転職先

介護職から異業種へ転職

今日お仕事だったひとお疲れ様です!介護職の記事を書くために厚生労働省の資料を読んでいたら「そういえば私も着実に介護される側の年齢へ向かっているんだよなぁ…」と急に遠い目になった、人事部マネージャーの宇佐美です(´Д`;)

さて今回は、「介護を辞めて違う仕事をしてみたい」「介護しか経験がないけど異業種へ行ける?」「介護で身についたものって、別の仕事でも役に立つの?」という方に向けてのお話です。

介護のお仕事って、外から見ている以上にイロイロな能力を使う仕事です。

利用者さんを見る。

ご家族と話す。

看護師さんやケアマネさんと連携する。

記録する。

予定通りにいかないことへ対応する。

そして、人の気持ちにも向き合う。

なので、転職を考えたときに「自分は介護しかやっていないから、ほかで使えるものがない」と考えるのは、ものすごくもったいないです。

その「しか」の中身、いっしょにほどいてみましょう。

まず「介護を辞めたい」のか「今の職場を辞めたい」のか

異業種へ転職する前に、一度だけ考えてみてほしいことがあります。

嫌なのは「介護の仕事そのもの」でしょうか?

それとも、

いま働いている施設、勤務時間、人員体制、給与、人間関係でしょうか?

ここは分けて考えた方がいいです。

今回の転職で、本当に変えたいのはどれでしょう?

  • 夜勤・不規則な勤務
  • 体への負担
  • 給与・評価制度
  • 人員体制
  • 職場の人間関係
  • 責任の重さ
  • 対人支援の仕事そのもの
  • 介護業界そのもの

利用者さんと関わることは好き。

介護そのものにもやりがいを感じる。

でも「夜勤がきつい」「今の施設の働き方が合わない」ということであれば、介護業界そのものを離れなくても解決する可能性があります。

特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護、有料老人ホームなど、同じ介護でも働き方はかなり違います。

逆に、

「もう身体介助から離れたい」

「まったく違うことを覚えてみたい」

「自分の可能性を別の場所で試したい」

と思っているのであれば、異業種を見てみるのも全然アリです。

辞めることも、残ることも、どちらも逃げではありません。

自分に合う働き方を探しているだけです。

仕事なのに人生を全部捧げる必要はないですからね。

「介護しかやっていない」は、かなり控えめな自己評価です

厚生労働省の職業情報サイト「job tag」では、施設介護員の仕事として、食事・入浴・排泄などの介助だけでなく、利用者さんがより自立した生活を送れるよう支援し、話し相手にもなる仕事だと説明されています。

つまり、介護の現場では「作業」だけしているわけではありません。

人を見て、考えて、判断して、伝えて、記録して、周囲と連携する。

ずっとこれをやっています。

たとえば利用者さんが、いつもより食欲がない。

いつもより口数が少ない。

歩き方が少し違う。

ご本人は「大丈夫」と言っている。

でも「なんかいつもと違うな」と気づく。

これ、仕事の言葉に変えると観察力・変化察知・リスク判断ですよね。

さらに、ご家族へ状況を説明したり、看護師さんやケアマネさんに情報共有したり、記録を残したりする。

普通にかなり高度な対人仕事です。

介護でやってきたこと異業種でも伝わる能力
利用者さんの様子を見る観察力・変化察知・リスク判断
利用者さんの希望を聞くヒアリング・ニーズ把握
ご家族への説明顧客対応・説明力・折衝
看護師・ケアマネ等との連携チーム連携・社内外調整
介護記録・申し送り記録・報告・情報共有
急な体調変化への対応状況判断・優先順位付け
新人職員への指導教育・OJT・マネジメント
日々のケア改善業務改善・課題解決

参考:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「施設介護員」

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/134

面接で「介護を5年やっていました」だけだと、異業種の面接官には仕事の深さまで伝わらないことがあります。

でも、

「利用者さんの状態変化を観察し、必要に応じて看護職やご家族へ情報共有していました」

「複数の利用者さんへの対応が重なる場面で優先順位を判断していました」

と話せば、仕事の能力として伝わります。

盛る必要はありません。

でも、実際にやってきたことまで小さく言う必要もないです。

ご自身の仕事を、ご自身で安売りしないでください。

介護経験を活かしやすい異業種の仕事

では、介護経験はどんな仕事へ持っていけるのか。

「介護に似ている仕事」だけに限定する必要はありません。

カスタマーサポート

相手の話を聞き、困りごとを整理して、必要な対応につなげる仕事です。利用者さんやご家族への対応経験が活きやすい分野です。

人材・採用

求職者や社員の話を聞き、状況を整理する仕事です。相手によって伝え方を変える力や、信頼関係を作る力を活かせます。

営業職

特に相手の課題を聞く提案営業では、介護で培ったヒアリング力や説明力を使えます。福祉用具・人材・医療関連など近い領域から始める方法もあります。

接客・店舗運営

お客様への気配り、突発対応、チーム連携など共通点が多い仕事です。責任者経験があればスタッフ教育や運営にもつなげられます。

事務・コーディネーター

記録、電話対応、スケジュール調整、関係者との連携経験を使えます。ただし求人によってPCスキルが必要なので、Excelなどは事前に補うと選択肢が広がります。

福祉・医療の周辺職種

完全な異業種ではありませんが、介護事務、福祉用具、医療事務など、現場介助から離れつつ知識を活かす道もあります。

ここで大事なのは、

「介護経験を活かさなきゃ!」と自分を縛りすぎないこと。

経験を活かす転職もいいです。

ぜんぜん違う仕事をゼロから始めるのもいいです。

せっかくの転職です。

「いままで何をしてきたか」だけじゃなく、「これから何をやってみたいか」も入れて考えてください。

実際、介護職の人は転職先として何を考えている?

厚生労働省の令和7年度「介護のしごと魅力発信等事業」の調査では、転職先を考えている介護職の回答として、介護の仕事43.3%、介護以外の福祉22.1%、医療15.7%が挙がっています。

つまり、介護経験を近い領域で活かそうとする人は多いです。

それは自然なことだと思います。

せっかく覚えた知識や資格が使えますからね。

一方で、同じ調査では製造業、建設業など福祉・医療以外も転職先候補として挙がっています。

介護から違う業界へ行くこと自体が、特別なことではありません。

参考:厚生労働省「令和7年度 介護のしごと魅力発信等事業」調査(転職先として考えている業種)

厚生労働省 公開資料

なお、job tagで「施設介護員」に対応する全国統計を見ると、令和7年の年収は388万円、ハローワーク求人賃金は月22.5万円です。

ただしこれはすべての介護職員の給与をそのまま表す数字ではありません。 職業分類に対応した統計なので、地域、資格、夜勤、役職、施設形態などで当然差があります。

転職で給与を変えたい方は「平均より高い・低い」だけではなく、今の自分の年収・勤務時間・夜勤回数・休日・手当を並べて、次の求人と比べた方が現実的です。

うちには「介護から転職した人」も「介護へ戻った人」もいます

ここからは幹部ナビに残っている実際の話です。

まず、介護業界からシンデレラFCグループへ転職した東山さん。

公開当時28歳、入社4年目で店舗主任を務めていた社員です。

前職の介護を約2年経験したあと、将来のビジョンを見失ったことなどをきっかけに転職しています。

本人は、介護の仕事から持ってきた「気配り」が、お客様や女性キャストへの対応にも活きていると話しています。

で、面白いのがここからです。

シンデレラには逆に、前職も介護職で、シンデレラを退職したあと再び介護へ戻った本多さんもいます。

私は当時、本多さんが退職すると聞いて「え!?なんで!?もったいない!!」と思いました。

人事ですからね。そりゃ辞めてほしくないです(笑)

でも、本人が前向きに介護の世界へ戻ろうとしているのであれば、それを引き止めるより応援する方がいい。

実際、退職者インタビューでもそのまま公開しています。

この2人を並べると、答えはすごくシンプルです。

「どっちの業界が上」なんて話ではない。

介護から違う世界へ行って活躍する人もいる。

違う世界を経験したあと「やっぱり介護がいい」と戻る人もいる。

自分に合う方を選べばいいんです。

こういう話って求人会社としては「うちへ来た人が大成功しました!」だけ並べた方が見栄えはいいんでしょうけど、それだとCMになっちゃいますからね。

転職する人の人生なので、ちゃんと色々な選択肢があっていいと私は思います。

ここから、かなりクセの強い転職先もひとつ

カスタマーサポート。

人材。

営業。

事務。

店舗運営。

ここまでは普通です。

で、最後に私が働いている、だいぶクセの強い業界も。

風俗店の店舗運営スタッフです。

「介護から急にそこ!?」

はい。そうなりますよね(笑)

もちろん介護と風俗はぜんぜん違う仕事です。

ただ、東山さんが話していたように、相手の状態を見て、気持ちを考えて、必要な言葉を選ぶという部分には共通点があります。

介護職店舗運営スタッフ
利用者さんの様子を観察お客様・キャストの状況を把握する
本人の希望を聞くお客様・キャストの要望を聞く
ご家族への説明お客様への説明・案内
多職種との連携スタッフ・専門部署との連携
状態変化への対応突発的な問い合わせ・トラブル対応
新人への指導新人スタッフ教育
ケア内容の改善接客・店舗運営の改善

一方で、WEB更新、売上管理、風俗業界の知識、女性キャストのマネジメントなど新しく覚えることはあります。

なので「介護経験者なら即戦力!」と雑に言うつもりはありません。

新しい業界なんだから、最初に分からないことがあるのは普通です。

東山さん自身も、入社当初は約3か月の研修を受けたと話しています。

介護経験を、別の対人サービスや店舗運営へ広げたい方へ

現在の店舗内勤スタッフは月給28.5万~40万円、店長候補は月給33.5万~100万円+インセンティブで募集しています。どちらも完全週休2日・社会保険完備です。給与だけでなく、勤務時間、仕事内容、休日、ご家族への説明なども含めて、ご自身に合うかを比較してください。

はい、人事なので求人の話もしました(笑)

でも介護から転職するならうちへ来るべき、なんてことは思っていません。

実際、うちを辞めて介護へ戻った人も紹介したくらいですから。

「世の中にはこういう仕事もあるんだな」くらいで知ってもらえれば十分です。

「介護を辞めたい」だけで転職先を決めない方がいいです

仕事がしんどい時って、

「もう介護じゃなければ何でもいい」

という気持ちになることもあると思います。

気持ちは分かります。

疲れていると、まず今いる場所から離れたくなりますからね。

ただ、次の会社でも同じことで悩まないために、今回の転職で変えたいことを2~3個だけ決めておくのがおすすめです。

  • 夜勤をなくしたい
  • 体への負担を減らしたい
  • 給与を上げたい
  • 休日を増やしたい
  • 人と接する量を減らしたい
  • PCスキルを身につけたい
  • マネジメントへ進みたい
  • まったく別の業界を経験したい

たとえば「夜勤をなくしたい」が一番大事なのに、給与だけを見てまた夜勤の多い仕事へ行ったら、転職した意味が薄くなってしまいます。

「体の負担を減らしたい」なら、立ち仕事や長時間勤務も確認する。

「給与を上げたい」なら、基本給だけでなく手当、賞与、残業時間も見る。

「人と関わること自体に疲れた」なら、接客系の転職先だけを選ばない。

自分が変えたいものが分かると、求人がかなり見やすくなります。

介護職から異業種へ転職するときのよくある質問

Q. 介護しか経験がなくても異業種へ転職できますか?

できます。介護では、対人対応、観察、家族対応、多職種連携、記録、状況判断、優先順位付けなど多くの能力を使っています。異業種の採用担当者にも分かる言葉へ置き換えて伝えることが大切です。

Q. 介護経験を活かしやすい転職先は?

カスタマーサポート、人材・採用、営業、接客・店舗運営、事務・コーディネーターなどは共通点があります。完全に介護から離れたいのか、介護知識は残したいのかでも候補は変わります。

Q. 介護がつらいなら異業種へ移った方がいいですか?

必ずしもそうではありません。介護そのものではなく、現在の施設、夜勤、人員体制、給与、人間関係などが合っていない可能性もあります。別の介護事業所・職種と異業種の両方を比較してみてください。

Q. 面接では介護経験をどう話せばいいですか?

「介護をしていました」だけで終わらず、利用者さんの変化をどう察知したか、ご家族へどう説明したか、多職種とどう連携したか、急な対応でどう優先順位をつけたかなど、具体的な行動で説明すると伝わりやすくなります。

介護を続けてもいい。違う仕事へ行ってもいい。

ーと、今回もだいぶ長くなってしまいました💦

介護される側になる前から話だけは長いおじさんです( ˙灬˙ )

最後に。

介護職から異業種へ転職する記事を書いてきましたが、介護を続けるのも全然いいです。

施設を変える。

夜勤の少ない職場へ行く。

資格を取って次の仕事へ進む。

現場介護から相談員や管理側へ移る。

それで今より幸せに働けるなら、それが一番です。

一方で、

「もう違うことをやってみたい」

と思ったなら、別の業界を見てください。

介護で頑張ってきた時間まで消えるわけではありません。

利用者さんの小さな変化に気づいたこと。

ご家族へ一生懸命説明したこと。

忙しい時間に同僚と助け合ったこと。

急なことが起きても落ち着いて対応したこと。

「ありがとう」と言ってもらったこと。

しんどい日にも仕事へ行ったこと。

そういうもの全部が、あなたの仕事経験です。

そして、東山さんみたいに介護から別の業界へ進む人もいる。

本多さんみたいに、一度別の世界を見てから介護へ戻る人もいる。

人生なので、一本道じゃなくていいんです。

シンデレラに来てくれたら、もちろん私は嬉しいです。

でも、それよりもまず、あなたが次の仕事で、

「転職して良かったなぁ」

と思えていたら、それがいちばんです。

転職活動は疲れます。

自信がなくなる日もあると思います。

でも「介護しかやっていない」なんて、ご自身を小さく見ないでください。

あなたがやってきた仕事には、ちゃんと次へ持っていけるものがあります。

良い転職になりますように。心から応援しています(*^▽^*)!!

執筆:宇佐美 鉄二|シンデレラFCグループ 人事部マネージャー

長年、中途採用の面接・採用に携わり、異業種から転職してきた社員を多数見てきました。自身も複数業界・職種を経験しています。

最終更新:2026年9月28日

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